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2007/3/13

パリ文化会館の10周年記念事業のため、
フランスにて柔道指導と講演を行いました


【写真:子どもたちに柔道指導(ボルドー)】

2 月2日から10日まで、フランスのパリ日本文化会館(国際協力基金が海外に持つ文化会館の一つ)の10周年記念行事として、フランス3都市(パリ・マルセイユ・ボルドー)で、柔道の実技指導と講演を行いました。この行事は、国際交流基金とフランス柔道連盟との共催で行われ、私は国際交流基金の派遣でフランス3都市を回りました。

子どもたちに柔道指導を行ったマルセイユとボルドーでは、参加した子どもたちが1000名以上、観衆を含めると1500人以上の人が集まっていました。パリでは、柔道指導者を対象とした実技指導だったのですが、150人もの柔道指導者が集まりました。各地で熱烈な歓迎を受け、多くの子ども達や柔道指導者に囲まれ、彼らと楽しく汗を流すことが出来ました。

【写真:パリ柔道指導者に向けての柔道指導】
   
このことは、多くの地元の新聞にも取り上げられ、フランスにおける柔道人気の根強さを感じました。フランスで柔道が盛んな要因として、柔道が教育的価値の高いものとして、受け入れられているのを感じました。柔道の練習を通して、礼儀正しくなる、挨拶が出来るようになる、他者を思いやり、仲間と協力することが出来るようになる。フランス柔連では、このようなことを前面に出しながら、柔道の普及に関わってきました。

「柔道家山下泰裕がマルセイユを訪問」マルセイユの新聞(pdf)

「柔道指導に800人の柔道家が集まった」フランスの新聞(pdf)

日本でも2001年から全日本柔道連盟と講道館が、「柔道ルネッサンス」活動として、柔道創設者、嘉納治五郎師範の理想のである、「柔道を通した人づくり、人間教育」の実現を目指していますが、フランスでは、柔道の核心は教育にあるということを、かなり前から熱心に伝えていると感じました。

講演会は、パリで約300人、マルセイユで約150人、ボルドーで約100人の前で話をしました。フランス柔道連盟の会長、マルセイユ州議会の議長、ボルドー大学の学長等が私の講演の前に挨拶をされ、柔道がいかにフランスの中で掛け替えの無いものになっていることを実感いたしました。


【写真:パリでの講演の様子】

私が講演の中で、『柔道で一番大切なことは相手にたいしての敬意尊敬であること。戦う相手は敵ではなく、自分を磨き高めてくれる存在であること。そして、なぜ「柔道」というのか?「道」とつくのか、それは、柔道を通して得たものを日常生活で、人生の中で実践し、生かしていくからである。ただ強いだけでは意味がなく、相手を思いやる心や力を合わせること、挨拶、そういったことを普段の生活の中で実践することが出来て、初めて本当の柔道だということ。』を伝えました。そして、世界で一番それを実践されているのは、フランス柔連なのではないかと、いうことも話しました。

10周年の記念行事の一環として、初めて3都市で講演と実技指導をしたのですが、柔道を通して、「日本の心」を伝えるという私の思いは、伝わったのではないかと思います。講演会では、大変熱心な質疑応答がありましたし、その後には、カクテルパティー、そして長い夕食会と色々と思い出深い旅になりました。

マルセイユでの講演は、マルセイユ州議会の会議場で行われ、私は議長席について講演をしました。日本の国会議事堂とまではいきませんが、州議会議場の一番高い議長席に座っての講演はとても印象深いものとなりました。

フランスで、柔道がとても盛んであることは私も大変嬉しく思います。柔道だけでなく、他のスポーツもそうですが、学術、芸術、文化、経済、様々な分野で日本とフランスが交流を深め、協力していくことを願っております。

【写真:IJFメディアコミッショナー、ミッシェル・ブルース氏、パリ文化会館館長中川正輝氏と】

>>フランス柔道指導・講演の報告書(PDF)


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